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老舗の進化

公開日: : 最終更新日:2021/04/22 頑固おやじのひとり言

先ず第一に、老舗企業は、独特な染織技術や箔粉や醸造・発酵技術などを持ち、材料や材料加工等分業制で協業している、企業共同体です。きものを製造するには、10数社協業しています。自動車のトヨタにしても、元々は豊田紡織です。創業者が自動織機を考案し豊田自動織機製作所を作り、自動車製造研究を始めました。その後、トヨタ自動車工業が出来、これを中心に分社化してグループ化を計り、各々を発展され、住宅などの分野にも進出されました。ものづくりを核とした継続です。

ものづくりという人と技術を財産としての発展です!

時代が進むにつれて、消費者の生活様式も変わり、技術も進むので、必要とするものも変わっていく。これらの老舗企業は時代の波や戦争も乗り越えてこられました。任天堂のかるたや花札から、家庭ゲーㇺとし世界に販売し大企業となりました。

第二に、革新といっても、自分の本業の技術からは離れていない点である。島津製作所も医療分野に特化し、京都大学や京都府立大学・医師と産学連携し、未来の医療機器等の研究重ねて歴史をつないでおられます。

自の技術を営々と蓄積してきたところに老舗の強みがあるのであって、そこを離れては、新参企業と変わらない。

第三は、「素材いきている」「自然に生かされている」「生かす発想」などの言葉に見られるように、大自然の「生きとし生けるもの」の中で、その不思議な力を引き出し、それを革新的な製品開発につなげている点である。これはわが国の伝統的な自然観に基づいた発想であります。漢方薬も未だに健在であり、アジアの観光客にも大人気です。

西洋的な科学技術の大量生産大量消費にも対応しながら、時代を見ながら進歩していくのです。大学で西洋的科学技術しか学んでこなかった研究者・技術者が欧米企業と同様な研究開発アプローチをとったのでは、同じ土俵で戦うだけで、独自の強みが出ない。老舗企業にはわが国の伝統的自然観が残っており、それが独自の技術革新をもたらしたのであろう。企業規模では比較にならないほど小さいが、100年以上の老舗企業が10万社以上もあるわが国とは、実に対照的である。

「商人のアジア」と「職人のアジア」という興味深い概念を提唱している。「商人」だからこそ、創業者の才覚一つで億万長者になれるような急成長ができるのだろう。しかし、そこには事業を支える独自技術がないので、創業者が代替わりしてしまえば、あっという間に没落もする。それに対して、「職人」は技術を磨くのに何代もかかり、急に富豪になったりはしないが、その技術を生かせば、時代の変遷を乗り越えて、事業を営んでいけるのである。経験と知恵を財産として、進化させていくのです。

これらの老舗企業が示している経営の智慧を国家全体で生かしていけば、わが国は老舗職人大国として末永く幸福にやって行けます。これからは、老舗も海外に徐々に進出を目論見持続可能な範囲で成長されるだろう。絶対に量を追わず、質の追及をしていただきたい。

それと、日本人は士農工商はありましたが、基本的には平等の精神ですから、誰でも頭角を現せば、認めて貰える土壌もあり、平和ですから、その地に留まり営みを続けていけるのです。平安時代には、貴族を対象に、鎌倉以降は武士にも、段々と富裕層が出来てくると商人等にも、明治になれば一般庶民までというようにマーケットは広がりました。また、仏教や能、狂言、祭り、歌舞伎、芸事等に必要な物も継続して顧客だったのです。明治以降は外国にも輸出するようになりました。西洋風で入り、日本のものづくり技術によって、単なる模倣では無しに、それに工夫を重ね進化させました。種子島に鉄砲が伝来しましたが、数十年で世界の鉄砲の数より多く生産されました。しかし、兵器としては、それ以上生産はやめました。これは、日本の人を大切にする精神で、お互い傷つけないようにして、共存共栄を旨とした所以でしょうね!東南アジアには技術移転等もして、殖産しています。

日本人は、西洋の様に、他国を侵略したり、奴隷を作ったりしませんし、反対に人種差別をしない社会を提唱しています。戦国時代の大航海時代に海外から来た人は、日本人の庶民の生活を見て驚かれた様です、人口も多く、貧しくとも庶民に笑顔があふれ、勤勉で約束を守り、礼節をわきまえ、清潔で、自然資源も豊富、自国より民度の高さに感嘆され、侵略は出来ないと考え、友好を計ることが得策と痛感されたのです。

平和な世の中が、人間の世界を永続につながると確信し実行しているから、日本を学びたい人も多くおられますし、日本で暮らしたい方も増えてきています。

「世界に日本があってよかった」です。

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