利休にたずねよ
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最終更新日:2014/04/27
京都ってこんなとこ, 頑固おやじのひとり言
友人から利休の本を読んでごらんと言われ、お盆休みに『利休にたずねよ』を読んで見ました。
秀吉の利休に対する嫉妬から、切腹を申しわたされ、謝れば許してもらえるのに、認めないで、その命に従う利休を、切腹を命じられる日から段々過去に遡っていくお話形式で、当時の歴史上の人物の様々な見方や、動静を知ることにより、利休の存在、生き方、究極の美にたいする求道者魂を表現している。
丁度、NHKの大河ドラマ「天地人」と重なり天下統一を成し遂げた秀吉の孤独感から来る猜疑心満載の施政策が、現在の独裁体制下の国家の有り様を推察されました。
茶の湯という文化から歴史を語られ、歴史を遡る手法は、独特の趣があり、直木賞受賞もむべなるかなと感心いたしました。
作家の山本兼一さんが50代半ばであり、大徳寺の千家の菩提寺である聚光院に学生の頃下宿をされていたと言う事を、読後に教えてもらいました。
私にもっと茶道の知識があれば、目に取る様に想像の中で復元出来たろうと思い残念でした。
9月には、作者の火天の城が映画化されます。