京のおなごはん

昔から可愛がっていただいていた京都最古の料理店の女将から、自叙伝を送っていただきました。
自称「老婆の恋人」や「イジメルダ婦人」と名乗られる、大変お茶目な可愛い女将です。自分の生い立ちや体験談を包み隠さず書いてありました。1929年生まれで、戦前、戦中、戦後の事が書いてあり、私の母から聞いていた事を思い出し、懐かしく一気に読んでしまいました。

シュワルナゼが来客でこられた時には、お礼に何が欲しいと言われたら。「北方領土」と答えたり、ダイアナ妃の予約が外務省から来たとき、無礼な態度だったので、一見さんお断りと答えられた。
最近ボーイフレンドが出来たと言うのが、北野タケシであったり、坂田籐十郎の親戚でもあり、花柳界ではお母さんで通っています。お客様から、これだけ慕われた女将は少ないでしょう。

文中には京都のことわりや、しきたり、考え方等が体験として書かれておられます。
「ねたみ、ひがみ、怒り」はいけない、先ず相手の喜ぶ事をして、自分の事は後から付いてくる、何物にも感謝する心、信仰心を、幼い頃から祖母に叩き込まれたとのことです。

「本物を知らなくては、本物がわからない」
「型がなければ、型破りも出来ない」

実は、「頑固おやじのひとり言139話」に載せております。
老舗の料理屋さんは本家筋に返し、娘さんと小さな小料理屋を始められました。

80歳にして立つですね! 負けられないですね。

 

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