自然との調和
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最終更新日:2014/04/27
ひとり言, 頑固おやじのひとり言
雪の吹雪く中に、早咲きの桜がりりしく花を付け、柳も新芽で黄緑色になってまいりました。
物理学者の寺田寅彦さんが1935年に書かれた「日本人の自然観」にあるように、私たちの祖先は数万年もの間、台風や地震、洪水を繰り返して体験する事で、自然との対決するよりも、自然と調和をして暮らしを営む知恵を積み重ねてきた。
でも近代に入り、自然と対決し、克服する事で人類の幸せを目指すようになった。
戦後は急速に開発が優先され、科学万能で、人間にとって便利でご都合主義の姿勢に変わった。
原発も当初は危険が指摘されていたが、安全神話に依存して推進が容認された。
又、被災現場の状況を聞くと、子供達が老人をいたわったり、その中のリーダーが出て、指揮を執ったりしながら、秩序が保たれています。
ある人曰く、電気が無ければ、昔の時代に戻り、消防団や、町内会の暗黙の秩序で調和を取って行く、無いなら無いままに、昔からの秩序と知恵で乗り越えて行かれる。
原発現場ではマスコミに学者面をして登場したり、発表したりする人よりも、現場での無口で作業される方の方が頼もしい。
規則や、数字で縛られ動きにくい輸送業者や、危険をかえり見ず、被爆された3人も、マスコミに騒がれ、ありがた迷惑だったかも知れない。
保険会社も震災では出さない補償も、今回は出すとの振る舞い、赤十字募金が多く集まっても未だに、配布する事が出来ない。政府の指示待ちだそうである。
マスコミのインタビュウーを聞いていると、食糧や薬品が全く届いていない、「政府の早急の対応が望まれる」と言っているのなら、食糧を持って取材に駆けつけたらと思うのですが。指示やマニュアルが無いと何も出来ないのかと、心配になります。
風評に寄る被害を増幅しているのはマスコミだと思っています。
被災者が元気に笑顔でがんばりますと言っているのに、東京で静粛で秩序正しく、駅で列を作っておられたり、水を求めて、何カ所も回られている姿を見ると、こちらの方が心配になります。
こんな時はマニュアル人は役に立たないと言うことが痛感されました。
京都の開花宣言は29日でしたが、例年どおり、入学式の時が見頃になりそうです。