客が店を選び、店が客を選ぶ。
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最終更新日:2014/04/27
頑固おやじのひとり言, 食べたり呑んだり
取材お断りのお店も少なからずあります。
良く雑誌社からも紹介を頼まれますが、どの本なのかを見極めて紹介するようにし、先ず、取材の心得からお話します。
他都市では歓迎される事でも、断られる場合が多いからです。
私が何年も利用して親しいお店でも断られます。
そのお店は季節に合わせて素材選びをしているのだから、写真に取られ載る頃にはその料理は出していない事があるし、素材によって料金も違う。
そんな事を教えるのも手間やと御贔屓だけでやっていくというポリシーを貫いておられます。
特に50歳を過ぎられる方に多いですねえ。
料理は10人に数人がおいしいと言っていただけるもとの事です。
甘党、辛党、味音痴がいるのだから、皆に合う料理は出来ないとの事です。
そうですね、地の人は選んで行きますよねえ。
味が変わると行かなくなります。
客がプロを育てるという慣わしがあります。
食道楽は食べるプロみたいなもんですね。
食べ歩きをしているんだから、どこの何はおいしいという情報は、料理している人より詳しい筈です。
流行っていた自分の店を息子さんに譲り、場所の悪いところで自分のお贔屓さんだけを相手に店を開かれた例もそこそこあります。
「リハビリ出来ていいなあ」と冗談を言ったら、「その通り」と返されました。
ある講師に京都での講演を依頼した時、「京都は怖い緊張する。ある部分は私より良く知っている素人さんのお客があるから、講演の後、先生あれは違うんとちゃうと言われ、 冷や汗かく事が多々あるんです。」とおっしゃていました。
商売の難しい所ですよ。
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