祇園祭
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最終更新日:2014/04/27
京都ってこんなとこ, 頑固おやじのひとり言
七月の声を聞くと、夜になると祇園囃子の練習の音が聞こえてまいります。
小学生から、老人までが一緒に練習します。先ずは鉦(かね)からが初心者の入り口です。一人前になるまでは、鉾にはのれません。
♪コンコンチキチン♪で代表されますが、メロディーは鉾によっても違い、何曲もあります。
昔は、この頃には仕事をするような雰囲気はありませんでした。高名な能楽者でも、お囃子が聞こえてくると、おしりがもぞもぞして何も手につかないようです。
地域の社長さんや旦那衆が縮みのパンツとシャツ姿で、お飾り物を蔵から出して、すす払いや拭き掃除をされます。
大事な物ばかりなので、他人任せには出来ないんです。
11日頃からは、鉾建て山建てがはじまります。毎年の大工さんが縄だけで組み立てに来られます。
真木の代わりに松を使われ、それを大黒柱として組んでいかれるのです。
釘などは当然つかわれません。


Photo By Azusa Takahashi
祭りが終わると、解体され蔵に収納されるのですが、『ほどく』と言われます。
出来上がると、「鉾曳き初め・山かつぎ初め」という走行テストを皆で行い、大丈夫かどうかの確認をされます。
高さ25m、重さ12トン。車輪の大きさは1.9mあります。
漆を塗った柱や金飾りや、組みひも、水引、彫刻、絵画、人形などで懸装され、『動く美術館』と呼ばれる程、荘厳な物となっております。
すべて住民の寄付で作られて参りました。
今で言うボランティアの世界ですねぇ。