老舗の質素、倹約
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最終更新日:2014/04/27
京都ってこんなとこ, 頑固おやじのひとり言
京都の長年続いている店や会社は質素な所が多い。
バブルにも踊らず、好況でもペースを乱さず、愚直とも思える経営姿勢の所が多いのです。
不況でも揺るがず、こんな時機もあるわなぁ的な態度です。長い間に、天災、戦争、大不況にあい、乗り越えて来た歴史から学ばれているからなのでしょう。
「京都室町三条は、聞いて極楽、居て見て地獄、お粥隠しの長暖簾」といわれました。
室町三条は呉服の問屋街で、江戸時代から隆盛を誇っていた所です。当時は、番頭、丁稚の時代で、平常の食として朝夕茶漬けとお漬物、昼は一汁一菜という実に質素でした。
スローライフの見本の様な生活だった様です。この質素倹約は、地球環境や、無駄の改善意識よりも、儒教精神の公への忠誠心に基づくものであった様です。
親孝行、主人への忠義、目上を敬い、分を知り、足る事を知る事等を守って来たからなのです。
京都の小学校は明治維新に地域住民の寄付などで造られました。「質素倹約して公益につくすですね。」
今は質素倹約だけが残っているようですが。
その室町も、着物離れから、衰退の一途をたどり、最盛期の3割ぐらいになってしまい、 呉服問屋さんは、マンションや、ホテルに成り変っています。
旦那さんが社長さんに変わり、丁稚さんが社員さんになり、修行ではなく、サラリーマンになってしまった。
資本主義、平等主義がはびこったお陰でしょうか?
商売をやめ、家の存続を選ばれた方もおられます。