狩野永徳展
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最終更新日:2014/04/27
京都ってこんなとこ, 頑固おやじのひとり言
今、京都国立博物館で開かれています。
私は大徳寺の聚光院で見せていただいた事があります。その時はふすまに「細画」であり、 お父さん(松栄)と一緒に描かれたもので、緻密な花鳥図だったと記憶しています。 若いときの作品でもあり、共作であったから、上手な絵だなあくらいにしか感心しませんでした。
展覧会のは屏風が展示されています。「唐獅子」「檜図」等の屏風絵は、迫力があり、それでいて緻密な作品であります。
テレビ番組で紹介されていたのですが、金箔の使い方等はヨーロッパの中世の聖人の肖像画の背景と同じ技法の様です。
こんな時代に、芸術の世界でも交流があったのかと驚きです。織田信長や豊臣秀吉が永徳を評価し、自分の城に障壁画を描かしたが、 城の消失により無くなってしまったのですが、諸大名への贈り物にしたり、宣教師に託しバチカンに寄贈したりした様です。また、南禅寺や東福寺の障壁画も描いています。
今の日本は、名のある人の絵を買っているが、400年前はヨーロッパの貴族と同じように、 才能ある画家を見出し、自分の為に描かせ、それを広めて行った。
谷町衆(パトロン)のような、芸術家の育成をしていたのでしょう、
その後の尾形光琳も、宮家や豪商の庇護の下、素晴らしい作品を輩出させている。
傑出した作品は、このような目利きのパトロンが必要であると存じます。
最近ではオタク画家の様にいわれる村上隆がニューヨークで高評価を受け、ルイヴィトン等が取り上げている。
日本ではアニメの延長上でしか評価を受けていないようだが、この成功を受け、 日本のアーティストに興味が集まる事は素晴らしい事と思います。
日本人が活躍している事には賛辞を送りたいと思います。