五山の送り火

五山の送り火とは(毎年8月16日)

 8月16日、京都の夏の夜にぼんやりと浮かび上がる大の文字…。

「大文字焼き」という名前で全国に広く知られていると思いますが、
正確には「五山の送り火」と呼びます。
五山の送り火とはお盆に行われる京都の伝統行事で、京都を囲む5つの山に
それぞれ「大文字」「左大文字」「船形」「鳥居形」「妙法」の形に火をともすというものです。
五つの山に5種類の送り火を焚くところから「五山の送り火」と呼ばれるようになりました。

その起源は諸説に分かれるのですが、平安時代とも室町時代ともいわれ、長い間、京の町の人々に親しまれています。
この五山の送り火はお盆の先祖供養の一般信仰「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と結びついたもので、
お盆に帰ってきた先祖の魂(精霊。「おしょらいさん」)を各家で供養した後、再びあの世に送り出すという意味があります。
また、厄除けのご利益もあると信じられ、送り火の灯を映した杯を飲むと中風にかからないといわれています。

また、京都三大祭(葵祭、祇園祭、時代祭)に加えて、京都四大行事とも言うそうです。

京都五山送り火連合会H.Pはこちら

■五山の送り火に関するお問い合わせは
075-343-0548(京都総合観光案内所(京なび))

→「頑固おやじのひとり言・五山の送り火

点火時間など

  • 大文字 (如意ヶ嶽・大文字山)

    大文字

    場所:左京区大文字山(如意ヶ嶽)
    点火時間:20時点火(30分間点灯)
    護摩木の受付:8/15 12時頃~20時頃 8/16 6~15時頃 銀閣寺門前にて買

    五山の中でも一番最初に点火されるのが、この大文字です。
    その起源は諸説に分かれるところなのですが、300年前とも500年前ともいわれています。京都の悠久の歴史に想いを馳せながら大の文字を観賞するのも一興かもしれません。
    また、文字が細長く美しいことから女性型と呼ばれているそうです。
    当日は山上の弘法大師堂で法要が行われます。

    「大文字」が観える観覧スポット:
    鴨川堤防(丸太町~御園橋)
    同志社大学寒梅館前(オープンテラスや館内レストランより望むのも〇)

  • 妙法 (万灯籠山・大黒天山)

    妙

    法

    場所:左京区松ヶ崎
    点火時間:20時5分点火(30分間点灯)妙の字形は万灯籠山、法の字形は大黒天山にありますが、二山一対で 一山と数えます。妙法の字は法華宗の信仰から由来したものと考えられています。また、15日と16日は守寺の涌泉寺で、日本最古といわれる盆踊り・さし踊が営まれます。

    「妙法」が観える観覧スポット:
    「妙」→北山 通・「法」→高野橋北
    「妙」宝ヶ池教習所や宝が池スポーツ公園(宝が池公園運動施設)から間近に観られます。
    北山通りをまっすぐのんびりと歩きながら両方観る事ができます。

  • 船形(西賀茂船山)

    船形

    場所:北区西賀茂船山
    点火時間:20時10分点火(30分間点灯)
    護摩木の受付:8/4~/15 8~16時 8/16 8~10時 西方寺にて
    ※過去の例

    この船をかたどった送り火は別名「精霊船」とも呼ばれ、船首は西方浄土に向いているといわれています。また、送り火当日には西方寺で六斎念仏が営まれ、共に京都のお盆の行事として親しまれています。西方寺で鳴らす鐘を合図に点火されます。

    「船形」が観える観覧スポット:御園橋周辺

  • 左大文字(大北山・大文字山)
    hidari 場所:北区大北山 点火時間:20時15分点火(30分間点灯) 護摩木の受付:8/15 9~15時頃 8/16 7時半~昼頃 金閣寺門前にて

    この鳥居形が点火される鳥居本は愛宕山への参道にある鳥居が由来となっています。そのため鳥居の字形になったのではないかと思われます。 親火から移された松明を持って一斉に走り、火床に突立てます。 鉄製の受け皿火床に乗せて点火するという独特の方法が取られ、108つある火床は、人間の煩悩を焼き尽くします。 五山の中で唯一西山に位置し、高度も低いために市内各地から見るのは難しいものの、五山の送り火の中でも最も勇壮で美しいと称される送り火です。

    「左大文字」が観える観覧スポット: 西大路通 わら天神交差点北
  • 鳥居形(曼荼羅山)
    場所:右京区嵯峨鳥居本 点火時間:20時20分点火(30分間点灯) 護摩木の受付:8/13~/15 10~16時 8/16 9時~昼頃 化野念仏寺の駐車場にて

    東山の大文字と並べて、太くて逞しいので男型、左側に見えることから左大文字と呼ばれています。その歴史は大文字・船形・妙法には遅れるものの、300年以上の歴史があるといわれています。 如意ヶ嶽の大文字が室町御所の池に映った様子をみて大北山に「左大文字」の送り火を始めたのが起源で明治時代には「大」の字の上に一画加えて「天」としたこともあったそうです。また松明を抱えて走る勇壮な松明行列でも知られています。 ※一般観光客の入山は全面禁止。 「鳥居形」が観える観覧スポット:嵐山・広沢の池近く

鑑賞スポット

◆無料(うちわを扇ぎながら人々の歓声に囲まれて鑑賞)
将軍塚市公園展望台(妙法以外)
船岡山公園頂上(鳥居形以外。足場が悪く、混雑するので年配者にはおすすめしません)
吉田山緑地
真如堂
京都御苑 (広いのでたくさん人がいても気になりません。乾御門→京都御所築地塀北側や、
寺町御門→仙洞御所南の一部、建礼門前など)
京都駅ビル(五山全部見えますが事前抽選制)
万灯呂山展望台(京都府綴喜郡・電飾による「大文字」の送り火も開催されます)
一乗寺付近の高野川沿い など

※場所によっては終了後にタクシーが足りなくなるので、自転車での移動がおすすめです。

◆有料(お食事を頂きながらちょっと贅沢に、涼しくじっくりと鑑賞)
市内各ホテル頂上、西陣織会館屋上、
ニデック京都タワー(送り火鑑賞プランなど)
青蓮院の飛地境内「将軍塚青龍殿」 
(※過去の例。大文字以外は見えます。拝観料は当日に限り2000円。交通規制により車での入場はできず徒歩のみ。暗い夜道や車道を往復する事になるため、各ホテルの観賞プランを利用するのがおすすめです)
京都定期観光バスなどの送り火鑑賞バスツアー など

送り火の点火風景

(※編集中です)

送り火トピックス

(※随時更新していきます)

 

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